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ビアスタイル別ホップ品種ガイド

「どのホップを使えばいいかわからない」——ビールを造りはじめた人が最初にぶつかる壁のひとつです。ビアスタイルによって求められるホップの特性は大きく異なります。この記事では BJCP(Beer Judge Certification Program)のスタイルガイドラインを参考に、代表的なスタイルごとのおすすめ品種を紹介します。

アメリカン・ペールエール(APA)

シトラスやフローラルなアメリカンホップが王道です。カスケード、センテニアル、アマリロが定番の組み合わせ。中程度の苦味(30〜50 IBU)にレイトホッピングで香りを加えるのが典型的なレシピです。

IPA(India Pale Ale)

苦味とアロマの両方に存在感のあるホップを使います。シトラ、モザイク、シムコーの組み合わせは「モダン IPA の三種の神器」とも呼ばれます。高アルファ酸の品種でしっかりした苦味(40〜70 IBU)を出しつつ、ドライホッピングでアロマを重ねます。

ピルスナー / ラガー

ノーブルホップが鉄板。ザーツ(Saaz)はチェコ・ピルスナーに不可欠な品種で、繊細なスパイシー・ハーバルなアロマが特徴。ドイツ系ラガーにはハラタウ・ミッテルフリュー、テトナングも定番です。苦味は控えめ(15〜35 IBU)に仕上げます。

Hazy IPA / New England IPA

ジューシーなトロピカルアロマが命。シトラ、ギャラクシー、ネクタロン、エルドラドがよく使われます。煮沸での苦味付けは最小限にして、ウィルプールとドライホッピングに大量のホップを投入するのが特徴。ビオトランスフォーメーション(発酵中ドライホッピング)で酵母とホップの相互作用を引き出す手法も一般的です。

ベルジャン・スタイル

酵母由来のエステルとスパイシーさが主役のベルジャンスタイルでは、ホップは脇役に徹します。ザーツやテトナングなど穏やかな品種が基本。ただし、ベルジャン IPA のようなモダンスタイルではネルソン・ソーヴィンのワイニーなアロマを活かすブルワーも増えています。

出典

品種選びビアスタイルBJCPレシピ設計