ベランダで育つのか? 8 / 10
第8話 2 分で読めます

収穫のタイミング

ここまで手間をかけてきた甲斐がある——収穫 の時が来た。

収穫時期は品種や地域にもよるが、日本の場合はだいたい 8月下旬〜9月中旬 だ。カスケードは比較的早く(8月中旬〜)、チヌークはやや遅め(9月上旬〜)の傾向がある。2年目以降は株が充実するので、収穫量も増える。

収穫のサインを見極める

毬花の成熟を判断する4つのポイント。

1. 触感テスト

毬花を軽くつまんでみよう。成熟した毬花は 紙のような乾いた感触 で、指を離すとスプリングのようにゆっくり跳ね返る弾力がある。未成熟だと水分を感じてしっとりしている。逆に、パリパリに乾いていたら収穫が遅すぎた可能性がある。

2. ルプリンの色

毬花を指で割いて中を確認。成熟した毬花のルプリン(黄色い粒状の腺体)は 鮮やかな黄金色 をしている。薄い黄色ならまだ早い。茶色く変色していたら収穫が遅すぎだ。

3. 香りチェック

毬花を手で潰して鼻を近づける。品種特有のアロマ——カスケードならグレープフルーツ、チヌークなら松——が 鮮烈に 香れば適期だ。香りが弱ければ未成熟。チーズや玉ねぎのような不快な臭いがしたら、ルプリンが酸化し始めている。

4. 外観の変化

成長中の毬花は鮮やかな緑色で、鱗片がぴったり閉じている。成熟すると鱗片が わずかに開き、色がやや黄緑がかってくる。毬花全体にうっすら黄色みが乗ったら収穫のサインだ。

早すぎる収穫のリスク

  • ルプリンが未成熟で、アルファ酸が十分に生成されていない。苦味が弱く、香りも薄い
  • 水分含有量が高く、乾燥に時間がかかる。カビのリスクも上がる
  • 未成熟な毬花は醸造に使っても、期待するフレーバーが得られない

遅すぎる収穫のリスク

  • ルプリンが酸化して茶色く変色。アルファ酸が分解され、苦味が劣化
  • 香りが劣化し、チーズのような イソ吉草酸 の不快臭が発生
  • 鱗片が開きすぎてルプリンがこぼれ落ちる。風雨で流されることも

収穫の方法

手摘み: 毬花をひとつずつ手で摘み取る。つるから直接、親指と人差し指でパチンと折り取る。茎を2〜3mm残すとルプリンが潰れにくい。ベランダ栽培の収穫量なら、30分〜1時間程度で終わるだろう。

注意点:

  • ホップのつるには小さなトゲ(逆刺)があるので、長袖と手袋 を着用
  • 葉や茎が混ざらないように。毬花だけを丁寧に摘む
  • 大きめのボウルやざるに入れて日陰に置く。直射日光はルプリンを劣化させる
  • 収穫後はできるだけ早く乾燥工程へ。放置するとカビが生える

ベランダ栽培の場合、1年目の収穫量は 乾燥重量で30〜100g 程度。2年目以降は200〜500gくらいまで増える。量は少ないが、自分で育てたホップの香りは格別 だ。