収穫したら次は 乾燥 だ。フレッシュホップをすぐに使うなら乾燥は不要だが、保存するなら必須の工程。適切に乾燥させれば、ホップの香りと苦味成分を 2〜3年 維持できる。
乾燥の3つの方法
1. 天日干し(最もシンプル)
新聞紙やメッシュトレイの上に毬花を 重ならないように 広げる。直射日光は紫外線でアロマ成分を分解するので避けること。風通しの良い日陰 に置く。ベランダなら、直射日光が当たらない時間帯に屋外に出し、日中は室内に取り込むのが理想だ。
1日数回ひっくり返して、ムラなく乾燥させる。湿度にもよるが 2〜4日 で完了。梅雨時期は室内でサーキュレーターの風を当てると乾燥を促進できる。
コストゼロで始められるが、天候に左右されるのが欠点。また、乾燥が不均一になりやすく、カビのリスクもある。
2. フードドライヤー(最も確実)
温度と時間を正確にコントロールできるので、品質の安定度は最高。ホップ乾燥の本命だ。
- 温度: 35〜45℃ に設定。50℃を超えるとアロマ成分(テルペン)が揮発してしまう。低温でじっくりが鉄則
- メッシュトレイに重ならないように並べる
- 6〜12時間 で完了(量と湿度による)
- 定期的に様子を見て、均一に乾燥しているか確認
フードドライヤーは5,000〜10,000円程度で購入できる。ホップ以外にもドライフルーツやジャーキー作りに使えるので、元は取れる。
3. オーブン(応急処置)
専用機器がない場合の代替手段。品質管理が難しいので、できれば天日干しかフードドライヤーを使いたい。
- 最低温度(50〜60℃)に設定。温度が高すぎるとアロマが飛ぶだけでなく、焦げることもある
- オーブンの扉を 少し開けて 湿気を逃がす(湿気がこもるとカビの原因)
- 2〜3時間。30分ごとにチェックしてひっくり返す
乾燥の完了を判断する方法
茎テスト: 毬花の茎(ステム)を指で折ってみよう。ポキッと乾いた音で折れたら 乾燥完了。しなるようならまだ水分が多い。
弾力テスト: 毬花を手のひらで握って離す。ゆっくりと元の形に戻る なら適正。パリパリに砕けるなら乾燥しすぎ。ベタつくならまだ水分が多い。
目標水分含有量: 8〜10% が理想。家庭では正確に測るのは難しいが、上の2つのテストでおおよそ判断できる。
保存方法
ホップの3大天敵は 酸素・光・熱。この3つを遮断すれば、長期保存が可能だ。
- 完全に冷ましてからジップロックに入れる。空気をできるだけ抜く
- さらにアルミホイルで包むか、遮光袋に入れると光による劣化を防げる
- 可能なら 真空パック にする。フードシーラー(真空パック機)は3,000〜5,000円で買える
- 冷凍庫 で保存。-18℃以下が理想。冷蔵庫(4℃)でも可能だが、冷凍のほうが格段に長持ちする
保存期間の目安:
- 冷凍 + 真空パック: 2〜3年
- 冷凍 + ジップロック: 1〜1.5年
- 冷蔵 + ジップロック: 3〜6ヶ月
- 常温: 1〜2ヶ月(非推奨)
フレッシュのまま使いたい場合は、収穫から24時間以内 に醸造に使うのがベスト。フレッシュホップビールの香りは、乾燥ホップでは絶対に出せない特別なものだ。