ホップウォーターが年率20%成長、米国で急拡大

ホップウォーターが年率20%成長、米国で急拡大

2022年にアメリカで市場が本格化したホップウォーターは、2026年現在、ノンアルコール飲料のなかで最も成長の速いカテゴリーのひとつだ。Brewers Associationのデータによれば、アメリカのノンアルコールビール市場は年率20%以上で拡大しており、ホップウォーターはその牽引役となっている。

Laguniasと HOP WTR が切り開いた「ゼロカロリーのホップ体験」

先駆けとなったのは、クラフトビール大手 Lagunitas Brewing Company の「Hoppy Refresher」だ。アルコール0%、カロリーほぼゼロでありながら、シトラなどのアロマホップ由来の柑橘香を前面に出した設計で、ビール好きの「飲まない日」を埋める飲料として支持を集めた。後続ブランドの HOP WTR もトロピカル系アロマを武器に急成長し、大手クラフトビールメーカーが次々と類似商品を投入する流れをつくった。

シトラ・モザイクが選ばれる理由——アルファ酸より香気成分

ホップウォーターに向く品種は、苦みよりもアロマ特性が問われる。代表格はシトラ(Citra)とモザイク(Mosaic)で、どちらもグレープフルーツ、パッションフルーツ、マンゴーを思わせる強いトロピカルノートを持つ。

シトラのアルファ酸は11〜13%と高めだが、ホップウォーターでは苦みの抽出より香りの浸漬が目的だ。低温・短時間の冷浸漬ではアルファ酸はほぼ溶け出さず、代わりにミルセンやリナロールなどの揮発性香気成分が選定基準になる。モザイクはアルファ酸11.5〜13.5%、総精油量1〜3ml/100gと、冷浸漬での香り放出に優れた成分構成を持つ。

500mlあたり2〜5g、30〜120分の冷浸漬が基本

作り方は驚くほどシンプルだ。強炭酸水500mlに対してペレットホップ2〜5gをティーインフューザーに入れ、冷蔵庫で30分〜2時間浸漬するだけで完成する。浸漬が長すぎると渋みと青臭さが出るため、初回は30〜45分から始めて好みに合わせて調整するのが実用的なアプローチだ。

量を増やすより浸漬時間を延ばすほうが、渋みを抑えながら香りを引き出せる。シトラなら45〜60分、モザイクなら60〜90分が扱いやすい目安になる。

国産ホップ活用へ——日本市場の可能性

日本でもクラフトビール醸造所を中心にホップウォーターの製造・販売が始まっている。ノンアルコール飲料の選択肢が限られてきた日本市場において、「ビール好きのためのノンアルコール」という明確なポジションは差別化しやすい。

特に注目されるのが信州・岩手など国内産ホップの活用だ。鮮度管理の面でローカルホップはホップウォーターに適しており、醸造所が地元農家と連携してブランド化する動きも出てきている。ソバーキュリアス(意図的にアルコールを控える選択をする層)の拡大が続く限り、このカテゴリーの伸びは日本でも加速するだろう。

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出典

ホップウォーターノンアルコールシトラモザイククラフトビールソバーキュリアス