スパイシー系ホップ一覧

スパイシー系の香りを持つホップ54品種を一覧。代表品種、香り、アルファ酸、合うビアスタイル、代替候補を確認できます。

スパイシーペッパークローブ

オーロラ

Aurora

スロベニアで開発された多目的ホップ。Northern BrewerとStyrian Goldingの交配から生まれ、ハラタウ系のスパイシーさとフローラルな優雅さを兼ね備える。ビタリングとアロマの両方で使えるバランスの良さが評価され、スロベニアを代表するホップのひとつとして広くヨーロッパ市場に流通している。

産地
スロベニア / ヨーロピアン
アルファ酸
7.0–12.0%
香り
フローラル、スパイシー、フルーティ
スタイル
ピルスナー、ペールエール、ヘレス
代替候補
ペルレ、ヘルスブルッカー、ハラタウ・ミッテルフリュー

ブラムリングクロス

Bramling Cross

1927年にイングランドで育種されたノーブルホップ系英国品種。ブラックカラント(カシス)の独特なアロマが最大の個性で、スパイシーなバックノートと合わさって複雑な香りを作る。秋冬のポーターやウィンタービールに使われることが多く、伝統的な英国エールに深みを与える希少品種として評価される。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
5.0–7.0%
香り
ブラックカラント、スパイシー、レモン
スタイル
イングリッシュポーター、ウィンタービター、ブラウンエール
代替候補
ハラタウ・ミッテルフリュー、テトナング、イースト・ケント・ゴールディングス

ブラボー

Bravo

ウェストコーストで2006年に登録されたアメリカの高アルファビタリングホップ。15〜17%という高アルファ酸ながら、フルーツとフローラルの豊かなアロマを持つ二面性が特徴。ホップ農園でも栽培しやすく安定した収量が得られるため、商業醸造での普及が進んだ。ビタリングとアロマ添加の両方で個性が発揮できる汎用ホップ。

産地
アメリカ(ワシントン州) / アメリカン
アルファ酸
14.0–17.0%
香り
フルーティ、フローラル、スパイシー、樹脂
スタイル
ダブルIPA、アンバーエール、ウェストコーストIPA
代替候補
ウィラメット、ナゲット、クラスター

カリプソ

Calypso

Yakima Chief Hopsが開発した高アルファ・アロマ兼用品種。洋梨やリンゴを思わせるユニークなフルーティ香とスパイシーなバックノートを持つ。ビタリングとアロマ添加の両方に使え、単一ホップビール(SMaSH)でもその個性が楽しめる。近年注目度が上がっている汎用性の高い品種。

産地
アメリカ(ワシントン州) / アメリカン
アルファ酸
12.0–14.0%
香り
洋梨、リンゴ、スパイシー、フルーティ
スタイル
ペールエール、IPA、セゾン
代替候補
チヌーク、ナゲット、ブラボー

セレイア

Celeia

スロベニアのホップ研究所で開発され、EU農産物保護指定(PGI)を受けた品種。Styrian Goldingを親に持ち、その繊細なフローラルとスパイシーな特性を引き継ぐ。軽やかでエレガントなアロマはヨーロピアンラガーやウィートビールに最適。テロワールを大切にするクラフトブルワーに支持されている。

産地
スロベニア / ヨーロピアン
アルファ酸
3.0–5.0%
香り
フローラル、スパイシー、ハーバル、マイルドアーシー
スタイル
ピルスナー、ラガー、ウィートビール
代替候補
トラディション、テトナング、スティリアンゴールディング

チャレンジャー

Challenger

1972年にイギリスのWye Collegeが開発したデュアルパーパスホップ。シダーウッドやグリーンティーのような上品なアロマが特徴で、イギリスのリアルエールに深みを与える。ビタリングとレイトアディションの両方で優れた性能を発揮する。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
6.5–8.5%
香り
シダーウッド、グリーンティー、スパイシー
スタイル
ビター、ESB、ゴールデンエール、ポーター
別名・検索語
チャレンジャー、Challenger hop、チャレンジャーホップ
代替候補
イースト・ケント・ゴールディングス、ペルレ、ソブリン

チヌーク

Chinook

1985年にUSDAがリリースした高アルファ酸のデュアルパーパスホップ。松やグレープフルーツの力強いアロマとスパイシーなニュアンスが特徴。West Coast IPAのビタリングやフレーバーに欠かせない品種で、Sierra Nevada Celebration Aleにも使用されている。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
12.0–14.0%
香り
松、グレープフルーツ、スパイシー
スタイル
IPA、ペールエール、アメリカンスタウト
別名・検索語
チヌーク、Chinook hop、チヌークホップ、チヌークビール
代替候補
コロンバス、シトラ、モザイク

クラスター

Cluster

アメリカで最も古い在来種ホップのひとつで、19世紀から栽培されてきた歴史品種。かつては米国産ビールの大半に使われ、バドワイザーなど大手ブランドの風味を長年支えてきた。フローラルとスパイシーの組み合わせは「アメリカのビール」を象徴するアロマ。クラフトブームの今、そのレトロな個性が再評価されている。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
5.5–8.5%
香り
フローラル、スパイシー、アーシー
スタイル
アメリカンラガー、アンバーエール、ポーター
代替候補
ウィラメット、イースト・ケント・ゴールディングス、スティリアンゴールディング

コロンバス

Columbus

CTZ(Columbus/Tomahawk/Zeus)と総称される高アルファ酸ホップの代表格。強力なビタリング能力を持ちながら、ドライホッピングではハーバルでダンクな独特のアロマを発揮する。IPAのビタリングホップとして広く使われている。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
14.0–18.0%
香り
ハーバル、スパイシー、松
スタイル
IPA、スタウト、バーレイワイン
別名・検索語
コロンブス、Columbus hop、コロンブスホップ、CTZ
代替候補
ニューポート、チヌーク、ナゲット

クリスタル

Crystal

ドイツのハラタウミットフリュー由来の血統を持つアメリカ産アロマホップ。エレガントなフローラルとシナモンを思わせるスパイシーさが特徴。苦味は穏やかで、ペールエールやヴァイツェンなどライトなスタイルに繊細な香りを与える。ジャーマンスタイルのアメリカ版醸造に重宝される品種。

産地
アメリカ(オレゴン州) / アメリカン
アルファ酸
3.5–5.5%
香り
フローラル、スパイシー、シナモン、柑橘
スタイル
ペールエール、ヴァイツェン、ケルシュ
代替候補
マウントフッド、スターリング、ウィラメット

デルタ

Delta

Hopsteiner社が開発したアメリカンアロマホップ。穏やかなシトラスとフローラルのアロマを持ち、主張が強くない分、複数のホップとのブレンドに適している。大型のアメリカンラガーブランドでも採用されるほどの汎用性を誇り、クラフトでも商業ビールでも安定して使いやすい万能型品種。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
6.0–8.0%
香り
マイルドシトラス、フローラル、スパイシー、ハーバル
スタイル
ライトラガー、アメリカンエール、ピルスナー
代替候補
サンティアム、スターリング、バンガード

ドクタールディ

Dr. Rudi

「ドクター ルーディ」の名で知られるニュージーランドのベテランホップ品種。1970年代から栽培されており、NZホップのパイオニア的存在。パインとレモンのシャープなアロマが特徴で、初期のニュージーランドクラフトビール文化を支えた。現在も安価で安定したビタリング・アロマホップとして国内外の醸造所に使われている。

産地
ニュージーランド / NZ・オーストラリア
アルファ酸
10.0–12.0%
香り
パイン、レモン、スパイシー、ハーバル
スタイル
NZペールエール、IPA、ラガービタリング
代替候補
サザンクロス、パシフィックジェイド、スティクルブラクト

イースト・ケント・ゴールディングス

East Kent Goldings

イングランド南東部ケント地方で数百年にわたり栽培されてきた由緒あるイギリスホップの代表格。蜂蜜のようなフローラルアロマと穏やかなスパイシーさが特徴。イギリスのトラディショナルエールに不可欠な品種で、ESBやビターの風味の要。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
4.5–7.0%
香り
フローラル、ハニー、スパイシー、アーシー
スタイル
ESB、ビター、ペールエール、ゴールデンエール
別名・検索語
EKG、East Kent Golding、East Kent Goldings hop、イーストケントゴールディングス
代替候補
スティリアンゴールディング、ファグル、ペルレ

エラ

Ella

オーストラリアで開発されたアロマホップ。スパイシーでフローラルなアロマにアニスの独特なニュアンスが加わる。ヨーロッパのノーブルホップ的な上品さとオーストラリア品種ならではのユニークさを兼ね備えた品種。

産地
オーストラリア / NZ・オーストラリア
アルファ酸
13.0–17.0%
香り
スパイシー、フローラル、アニス、トロピカル
スタイル
IPA、ペールエール、ベルジャンエール
別名・検索語
エラ、Ella hop、エラホップ、Stella
代替候補
コハツ、パシフィックジェイド、ワカトゥ

ファーストゴールド

First Gold

ドワーフホップ(矮性ホップ)の先駆けとして開発されたイギリスの革新的品種。通常より低い草丈で省スペース・省コスト栽培が可能なため「ファーストゴールド」の名が付いた。スパイシーでハーバルなイングリッシュホップのキャラクターを持ちながら独特のスパイス感も加わる。収穫量の安定性も高く、英国ホップ農家に支持される実用品種。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
6.5–8.5%
香り
ハーバル、スパイシー、フローラル、スパイス
スタイル
ビター、ESB、ゴールデンエール、プレミアムビター
代替候補
ソブリン、ペルレ、スティリアンゴールディング

グレイシャー

Glacier

Elsasser由来のアメリカンアロマホップ。ベリーやピーチのソフトなフルーツアロマと穏やかなスパイス感が特徴。使いやすいアルファ酸レンジと汎用性の高いアロマプロファイルを持ち、ビタリングとアロマの両方で活躍できる実用性の高い品種。さまざまなスタイルに対応するため、クラフトブルワリーで重宝されている。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
5.5–7.5%
香り
ベリー、ピーチ、マイルドシトラス、スパイシー
スタイル
アメリカンエール、ペールエール、ポーター
代替候補
デルタ、バンガード、サンティアム

グリーンブレット

Green Bullet

ニュージーランド産の高アルファビタリングホップ。強烈な樹脂感とスパイシーなアロマ、ライムの皮を思わせるシャープなノートが特徴。単独でビタリングに使うと力強い苦味の骨格を作る。ストロングエールやバーレーワインなど、しっかりしたモルトボディが必要なスタイルに最適なニュージーランドの定番品種。

産地
ニュージーランド / NZ・オーストラリア
アルファ酸
11.0–14.0%
香り
樹脂、スパイシー、ライム
スタイル
ストロングエール、IPAビタリング、バーレーワイン
代替候補
スーパーアルファ、ヘルクレス、ワカトゥ

ハラタウ・ミッテルフリュー

Hallertau Mittelfrüh

ドイツ・ハラタウ地方原産のノーブルホップ。穏やかなフローラルとスパイシーなアロマが特徴で、ドイツのラガービールスタイルに欠かせない存在。病害に弱く栽培が難しいため生産量が限られるが、その上品な風味で根強い人気を持つ。

産地
ドイツ / ヨーロピアン
アルファ酸
3.0–5.5%
香り
フローラル、スパイシー、マイルドハーブ
スタイル
ヘレス、ピルスナー、ヴァイツェン、ケルシュ
別名・検索語
Hallertau Mittelfruh、Hallertau Mittelfrüh、Mittelfruh、Mittelfrüh
代替候補
テトナング、シュパルト、ヘルスブルッカー

ヘルガ

Helga

「サザンハラタウ」とも呼ばれるオーストラリア産ノーブルスタイルホップ。ドイツのハラタウミットフリューの特徴をオーストラリアで再現するよう育種されており、フローラルでスパイシーな上品なアロマが特徴。ラガーやピルスナーなど繊細なスタイルに最適で、ヨーロッパスタイルを南半球で醸造する際の定番選択肢として活躍している。

産地
オーストラリア / NZ・オーストラリア
アルファ酸
5.0–7.0%
香り
フローラル、マイルドスパイシー、ハーバル、ソフト
スタイル
ピルスナー、ラガー、ケルシュスタイル
代替候補
ウルトラ、テトナング、ペルレ

ヘルクレス

Herkules

HVGが開発したドイツの超高アルファビタリングホップ。15〜17%という高アルファ酸は欧州産の中でもトップクラスで、少量でも強烈でクリーンな苦味が得られる。スパイシーで樹脂感のあるアロマが特徴で、特に大量ビタリングが必要な大型醸造所で使われる。コスト効率が高く実用性に優れた欧州商業醸造の要ホップ。

産地
ドイツ(バイエルン州) / ヨーロピアン
アルファ酸
12.0–17.0%
香り
スパイシー、樹脂、ブラックペッパー
スタイル
IPAビタリング、ラガービタリング、ストロングエール
代替候補
ゼウス、アドミラル、グリーンブレット

ヘルスブルッカー

Hersbrucker

ドイツ・フランケン地方のヘルスブルック近郊で栽培されるアロマホップ。穏やかなフローラルとフルーティなアロマが特徴で、ドイツのヴァイツェンやラガーに繊細な香りを加える。低アルファ酸のため主にレイトアディションやアロマ用途に使われる。

産地
ドイツ / ヨーロピアン
アルファ酸
2.0–5.0%
香り
フローラル、フルーティ、スパイシー
スタイル
ヴァイツェン、ラガー、ピルスナー、ケルシュ
別名・検索語
ハースブルッカー、Hersbrucker hop、ハースブルッカーホップ、Hallertau Hersbrucker
代替候補
ペルレ、オーロラ、ハラタウ・ミッテルフリュー

きたみどり

Kitamidori

北海道で開発された日本のビタリングホップ。クリーンな苦味とマイルドなハーバルアロマが特徴で、大手ビールメーカーのラガー製造に使われてきた。「北の緑」を意味する名前は北海道のホップ畑の風景に由来。国産ホップ栽培の歴史を支える重要品種のひとつ。

産地
日本(北海道) / 日本
アルファ酸
7.0–10.0%
香り
ハーバル、スパイシー、マイルドフローラル
スタイル
ラガー、ピルスナー、ペールエール
別名・検索語
きたみどり、Kitamidori hop、北みどり、きたみどりホップ
代替候補
信州早生、セレクト、ペルレ

リバティ

Liberty

ハラタウミットフリューの後継として開発されたUSDAアロマホップ。ノーブルホップのようなマイルドなハーバル・スパイシーアロマが特徴で、ドイツスタイルやラガービールへの応用に最適。低アルファ酸ながら香りの品質が高く、ファインアロマホップとして評価されている。カスケードやシトラのような主張の強い品種とは異なる、控えめで洗練されたアメリカ産ホップ。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
3.0–5.0%
香り
ハーバル、スパイシー、フローラル、マイルド
スタイル
ピルスナー、ライトラガー、ケルシュ
代替候補
マウントフッド、サンティアム、ウィラメット

ロラール

Loral

Hop Breeding Company が開発したデュアルパーパスホップ。HBC 291としても知られ、ノーブルホップの上品さとニューワールドのフルーティさを兼ね備える。フローラルなアロマにダークフルーツのニュアンスが加わり、幅広いスタイルに対応する。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
10.0–13.0%
香り
フローラル、シトラス、ペッパー、ダークフルーツ
スタイル
ペールエール、IPA、ラガー、ベルジャンエール
別名・検索語
ローラル、Loral hop、ローラルホップ、HBC 291
代替候補
センテニアル、トライアンフ、カスケード

マグナム

Magnum

ドイツのホップ研究センター(Hüll)が開発した高アルファ酸のビタリングホップ。非常にクリーンで雑味のない苦味が最大の特徴で、あらゆるスタイルのビタリングに使える万能品種。世界中のクラフトビールメーカーや大手醸造所で広く採用されている。

産地
ドイツ / ヨーロピアン
アルファ酸
10.0–14.0%
香り
クリーンビター、スパイシー、ヌーティー
スタイル
ラガー、ピルスナー、IPA、エール全般
別名・検索語
マグナム、Magnum hop、マグナムホップ、Hallertau Magnum
代替候補
ザーツ、ハラタウ・ミッテルフリュー、テトナング

マウントフッド

Mt. Hood

オレゴン州マウントフッド山名を冠したアメリカ産ノーブル系ホップ。ドイツのハラタウ品種を親に持ち、シナモンとスパイシーなハーバル香が特徴。軽やかで上品な印象はドイツスタイルのビールに最適で、ピルスナーやケルシュに繊細さを加える。アメリカ土壌で作るヨーロッパスタイルの醸造に定番の選択肢。

産地
アメリカ(オレゴン州) / アメリカン
アルファ酸
4.0–7.0%
香り
フローラル、スパイシー、ハーバル、シナモン
スタイル
ケルシュ、ヘレス、ウィートビール、セゾン
代替候補
クリスタル、スターリング、リバティ

ネオメキシカヌス

Neomexicanus

ニューメキシコ州に自生する野生ホップを祖先に持つ稀少品種。チョコレートとマンゴーの奇妙な組み合わせが醸造家の注目を集めている。ホップの多様性を象徴する「ワイルドアメリカン」として注目され、ポーターやアンバーエールにチョコレートの深みとトロピカルフルーツの意外性を同時に与える個性派ホップ。

産地
アメリカ(ニューメキシコ州) / アメリカン
アルファ酸
8.0–12.0%
香り
チョコレート、トロピカル、マンゴー、スパイシー
スタイル
IPAアロマ、ポーター、アンバーエール
代替候補
アザッカ、フェニックス、アマリロ

ニューポート

Newport

マグナムを親に持つUSDA開発の高アルファビタリングホップ。クリーンな苦味とスパイシーなハーバルアロマが特徴で、ペレット効率が高い。スタウトやポーターなど濃厚なビールのベースビタリングに向いており、大量投入しても嫌味が出にくいクリーンな苦味が醸造家に支持されている。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
13.5–17.0%
香り
スパイシー、ハーバル、ダーク
スタイル
スタウト、ポーター、バーレイワイン、ラガービタリング
代替候補
コロンバス、ウィラメット、ナゲット

ナゲット

Nugget

1970年代にUSDA育種プログラムで開発されたアメリカのビタリングホップ。高アルファ酸と安定した品質で商業醸造所に広く普及した。クリーンな苦味とマイルドなハーバル・樹脂系アロマが特徴で、スタウトやアンバーエールなどモルト主体のスタイルに相性がいい。現在も安定供給される定番品種。

産地
アメリカ(オレゴン州) / アメリカン
アルファ酸
11.0–14.0%
香り
ハーバル、スパイシー、樹脂
スタイル
アンバーエール、スタウト、IPA
代替候補
コロンバス、ウィラメット、ブラボー

オパール

Opal

HVG(Hopfenverwertungsgenossenschaft)が開発したドイツの万能ホップ。エレガントなフローラルとスパイシーなバランスが特徴で、ビタリングとアロマ添加の両方に対応できる汎用性の高さが評価される。ドイツの伝統品種の上品さを保ちながら適度なアルファ酸を持ち、ヘレスやケルシュのファインチューニングに使われる。

産地
ドイツ(バイエルン州) / ヨーロピアン
アルファ酸
5.0–8.0%
香り
フローラル、スパイシー、ハーバル、シトラス
スタイル
ヘレス、ケルシュ、ペールエール
代替候補
ペルレ、スティリアンゴールディング、シュパルト

パシフィックジェム

Pacific Gem

ニュージーランドHortResearchが開発した高アルファ品種。ベリーとオークのような風味を持つNZ特有のキャラクターと高いアルファ酸を兼ね備え、少量でクリーンに苦味を付けながらアロマも楽しめる二刀流ホップ。スタウトやポーターなど濃厚なビールに使うと深みのある複雑さが生まれる。

産地
ニュージーランド / NZ・オーストラリア
アルファ酸
13.0–15.0%
香り
ベリー、オーク、マイルドシトラス、スパイシー
スタイル
ビタリング、スタウト、ポーター、IPA
代替候補
グレイシャー、エラ、サザンクロス

パシフィックジェイド

Pacific Jade

ニュージーランドのHort Research開発品種。古いNZアルビ(Smooth Cone)とドイツのNorthern Brewerの交配から生まれ、ブラックペッパーとスパイシー柑橘の独特なアロマを持つ。高アルファでビタリング効率が良く、アロマ添加でも個性的な香りを与える。NZのテロワールを感じる力強い品種として国際的に評価されている。

産地
ニュージーランド / NZ・オーストラリア
アルファ酸
12.0–14.0%
香り
ブラックペッパー、柑橘、スパイシー、ハーバル
スタイル
ラガービタリング、IPA、アンバーエール
代替候補
サザンクロス、ドクタールディ、エラ

ペルレ

Perle

ドイツの Hüll 研究所で Northern Brewer を親に開発されたデュアルパーパスホップ。クリーンなビタリングとマイルドなスパイシー・フローラルアロマを兼ね備え、ドイツのラガーからアメリカンスタイルまで幅広く使える。栽培が容易で収量も安定している。

産地
ドイツ / ヨーロピアン
アルファ酸
6.0–9.0%
香り
スパイシー、フローラル、ハーバル、フルーティ
スタイル
ラガー、ペールエール、ポーター、スタウト
別名・検索語
パール、Perle hop、パールホップ、ペルレ
代替候補
オーロラ、オパール、ソブリン

フェニックス

Phoenix

英国Wye College(現Kent大学)で開発された品種。Allianceのほぼ代替として使われることが多く、チョコレートを想わせる深みのあるアロマが特徴。スパイシーかつモルティな側面を持ち、ポーターやESBなどイングリッシュスタイルの複雑さを引き出す。英国伝統品種の品格を受け継ぐホップ。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
9.0–12.0%
香り
チョコレート、スパイシー、モルティ
スタイル
イングリッシュビター、ESB、ポーター
代替候補
ターゲット、ネオメキシカヌス、イースト・ケント・ゴールディングス

ピルグリム

Pilgrim

英国農業省(MAFF)が育種した高アルファイギリスホップ。スパイシーでやや果実感のある独特の苦味が特徴で、ターゲット(Target)の代替として開発された。高アルファ酸を生かしたビタリング用途で主に使われるが、レイトアディションでは複雑なスパイシーアロマも発揮する頼もしい実力派品種。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
9.0–13.0%
香り
スパイシー、フルーティー、ペッパー、アーシー
スタイル
ビタリング、バーレイワイン、スタウト、イングリッシュIPA
代替候補
ザーツ、イースト・ケント・ゴールディングス、スティリアンゴールディング

ザーツ

Saaz

チェコのジャテツ(ドイツ語名ザーツ)地方で700年以上栽培されてきた世界最古のノーブルホップのひとつ。穏やかでスパイシー、ハーバルなアロマはピルスナーウルケルに代表されるチェコラガーの核となる。繊細で上品な香りが特徴。

産地
チェコ / ヨーロピアン
アルファ酸
2.5–4.5%
香り
スパイシー、ハーバル、アーシー
スタイル
ピルスナー、チェコラガー、ベルジャンエール
別名・検索語
ザーツ、ザーツホップ、Saaz hop、チェコホップ
代替候補
スティリアンゴールディング、テトナング、シュパルト

サンティアム

Santiam

テタングとハラタウ由来の系統を持つUSDAアロマホップ。ノーブルホップの特徴であるハーバルでスパイシーな繊細さをアメリカ産でも発揮できるよう育種された。オレゴン州の醸造所を中心に普及し、ドイツスタイルのウィートやケルシュ醸造時のノーブルホップ代替として人気を集める。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
5.0–7.0%
香り
ハーバル、スパイシー、フローラル、マイルドシトラス
スタイル
ウィートビール、ケルシュ、ジャーマンスタイル
代替候補
デルタ、スターリング、マウントフッド

サフィア

Saphir

ハラタウ地方で育種されたドイツの芳香系アロマホップ。タンジェリンとライムのさわやかな柑橘とスパイシーなノートを合わせ持ち、ノーブルホップの中では独特の明るさを持つ。低アルファでビタリングには向かないが、ヴァイツェンやウィットビールなど小麦ベースのビールに爽快感を加えるアロマ添加に最適。

産地
ドイツ(バイエルン州) / ヨーロピアン
アルファ酸
2.0–4.5%
香り
タンジェリン、ライム、スパイシー、フローラル
スタイル
ヴァイツェン、ウィットビール、セゾン
代替候補
ハラタウ・ミッテルフリュー、ヘルスブルッカー、テトナング

セレクト

Select

ハラタウ産の上品なノーブル系アロマホップ。Hallertau Mittelfruehに近い性格を持ちながら、栽培の安定性が向上している。マイルドなフローラルとハーバルの組み合わせが特徴で、ドイツラガーや繊細なピルスナーに向く。名前の通り「厳選された」品質を追求した品種で、ドイツのプレミアム醸造所で好まれる洗練されたアロマホップ。

産地
ドイツ(バイエルン州) / ヨーロピアン
アルファ酸
3.0–6.5%
香り
マイルドフローラル、ハーバル、スパイシー
スタイル
ピルスナー、ラガー、ケルシュ
代替候補
ザーツ、テトナング、スティリアンゴールディング

信州早生

Shinshu Wase

長野県で開発された日本の伝統的ホップ品種。穏やかなハーバルアロマと安定した苦味が特徴。国産大手ビールの風味基盤として長年使用されてきたが、近年は栽培面積が減少傾向にある。日本のビール醸造史を語る上で欠かせない品種。

産地
日本(長野県) / 日本
アルファ酸
6.0–10.0%
香り
ハーバル、スパイシー、アーシー
スタイル
ラガー、ペールエール
別名・検索語
信州早生、信州早生ホップ、Shinshu Wase、シンシュウワセ
代替候補
きたみどり、スティリアンゴールディング、ザーツ

サザンクロス

Southern Cross

南十字星をイメージした名を持つニュージーランド産ホップ。高アルファを持ちながらレモンとスパイシーな独自アロマを合わせ持つ二面性が特徴。ビタリングと後添加どちらにも使え、ニュージーランドスタイルのペールエールには欠かせない存在。NZクラフトビール文化を象徴するホップとして世界的に評価が高まっている。

産地
ニュージーランド / NZ・オーストラリア
アルファ酸
11.0–14.0%
香り
レモン、スパイシー、パイン、柑橘
スタイル
ニュージーランドペールエール、IPA、ラガー
代替候補
ドクタールディ、パシフィックジェイド、ラカウ

ソブリン

Sovereign

ワイホップス(Wye Hops)が開発した現代的なイギリスアロマホップ。伝統的なイングリッシュホップのハーバルでフローラルな特徴を引き継ぎながら、より洗練されたアロマプロファイルを持つ。イングリッシュビターやペールエールのクラシックな香りを現代の醸造に取り込みたいブルワーに人気で、英国産ホップの新世代を担う品種。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
4.5–6.5%
香り
ハーバル、フローラル、スパイシー、マイルド
スタイル
ビター、ペールエール、ESB、イングリッシュIPA
代替候補
ペルレ、スティリアンゴールディング、オパール

シュパルト

Spalt

ドイツ・バイエルン州シュパルト地方で数百年にわたり栽培されてきたノーブルホップの一種。ザーツに似た穏やかなスパイシー・ハーバルなアロマが特徴で、ドイツの伝統的なラガーやボックに欠かせない品種。栽培地域が限定されるため希少性が高い。

産地
ドイツ / ヨーロピアン
アルファ酸
4.0–5.5%
香り
スパイシー、ハーバル、フローラル
スタイル
ラガー、ピルスナー、ボック、ケルシュ
別名・検索語
シュパルト、Spalt hop、シュパルトホップ、Spalter
代替候補
テトナング、スティリアンゴールディング、セレイア

スターリング

Sterling

チェコのザーツとアメリカ品種を交配して生まれたUSDA育種品種。ノーブルホップに近い上品なフローラルとスパイシーさを持ちながら、ヨーロッパ産より収量が安定している。ピルスナーやケルシュなど繊細なヨーロッパスタイルをアメリカで醸造する際に選ばれる汎用性の高いホップ。

産地
アメリカ(オレゴン州) / アメリカン
アルファ酸
6.0–9.0%
香り
フローラル、スパイシー、ハーバル、柑橘
スタイル
ピルスナー、ケルシュ、セゾン
代替候補
マウントフッド、デルタ、サンティアム

スティリアンゴールディング

Styrian Golding

スロベニアで栽培されるファグル系統の品種で、名前に反してゴールディングスとは関係がない。穏やかなフローラルとスパイシーなアロマが特徴で、ヨーロッパの多くのクラシックなビールスタイルに使われる。ベルギーやイギリスのエールに特に人気。

産地
スロベニア / ヨーロピアン
アルファ酸
4.5–6.0%
香り
フローラル、スパイシー、アーシー、ハーバル
スタイル
ベルジャンエール、ESB、ラガー、ペールエール
別名・検索語
Styrian Goldings、Styrian Golding hop、スタイリアンゴールディングス、スタイリアン
代替候補
ザーツ、テトナング、イースト・ケント・ゴールディングス

タルス

Talus

Yakima Chief Hopsが2022年にリリースした比較的新しい品種。グレープフルーツとローズの組み合わせが独特で、フルーティかつフローラルな複雑さが最大の特徴。低苦味でジューシーなヘイジーIPAに向いており、他のトロピカル系ホップと組み合わせて使うのにも適している。現代的なアロマ重視のトレンドをよく反映した品種。

産地
アメリカ(ワシントン州) / アメリカン
アルファ酸
9.5–11.5%
香り
グレープフルーツ、ローズ、スパイシー、クランベリー
スタイル
ヘイジーIPA、フルーツビール、サワーエール
代替候補
シトラ、チヌーク、ナゲット

ターゲット

Target

1972年にWye Collegeが開発したイギリスの高アルファ酸ビタリングホップ。セージのようなスパイシーでハーバルなアロマが特徴で、クリーンな苦味を提供する。イギリスのビターやポーターのビタリングに広く使われ、イギリス国内で最も栽培面積の大きい品種のひとつ。

産地
イギリス / ヨーロピアン
アルファ酸
9.5–13.0%
香り
スパイシー、ハーバル、セージ、シトラス
スタイル
ビター、ESB、ポーター、スタウト
別名・検索語
ターゲット、Target hop、ターゲットホップ
代替候補
オパール、ペルレ、スティリアンゴールディング

テトナング

Tettnang

ドイツ南部テトナング地方原産のノーブルホップ。ハラタウ・ミッテルフリューと似た穏やかなスパイシー・フローラルのアロマを持ちながら、ややハーバルなニュアンスが強い。ドイツやベルギーの伝統的スタイルで広く使われる。

産地
ドイツ / ヨーロピアン
アルファ酸
3.5–5.5%
香り
スパイシー、フローラル、ハーバル
スタイル
ピルスナー、ラガー、ベルジャンウィット
別名・検索語
テトナング、Tettnang hop、テトナングホップ、Tettnanger
代替候補
スティリアンゴールディング、シュパルト、セレイア

トラディション

Tradition

ドイツの伝統を名に刻む純粋培養の農業品種。ハラタウ産の古典的なアロマとドイツビール純粋令に合う清潔な苦味を特徴とし、オクトーバーフェストビールやミュンヘナースタイルに特に向く。「伝統」を守るドイツ大手醸造所の多くが使用する定番品種で、バイエルン農業の遺産として保護栽培されている。

産地
ドイツ(バイエルン州) / ヨーロピアン
アルファ酸
5.0–7.0%
香り
ハーバル、フローラル、スパイシー、マイルドアーシー
スタイル
バイエルンラガー、ミュンヘナーヘレス、メルツェン
代替候補
セレイア、テトナング、ペルレ

ウルトラ

Ultra

ザーツ(Saaz)を親に持つ三倍体アメリカンホップ。ノーブルホップの繊細さをアメリカのテロワールで表現しており、低アルファ酸でありながら上質なフローラル・スパイシーアロマを供給する。輸入ノーブルホップの代替として開発されたが、現在はその独自の繊細なアロマが評価され、精密なアロマを要するスタイルに採用されている。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
2.0–3.5%
香り
フローラル、マイルドスパイシー、ハーバル
スタイル
ピルスナー、ライトラガー、ケルシュ、ヘレス
代替候補
リバティ、スターリング、マウントフッド

バンガード

Vanguard

ハラタウミットフリューとアメリカン品種の交配から生まれたUSDA開発ホップ。ノーブルホップの風味をアメリカで再現するために育種され、スパイシーでハーバルな香りが特徴。ピルスナーやラガースタイルに向いており、ヨーロッパスタイルをアメリカで醸造する際の代替ノーブルホップとして人気を集める。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
5.5–6.5%
香り
スパイシー、ハーバル、マイルドシトラス
スタイル
ピルスナー、ヘレス、ジャーマンスタイルエール
代替候補
デルタ、サンティアム、スターリング

ワカトゥ

Wakatu

Waikato-1と旧ハラタウミットフリューの交配から生まれたニュージーランド産アロマホップ。ライムとフローラルの爽快なアロマが特徴で、ノーブルホップの上品さにNZ特有のジューシーさが加わる。ピルスナーやウィットビールなど繊細なスタイルに向いており、ヨーロッパスタイルをNZのテロワールで醸造する際に人気の選択肢。

産地
ニュージーランド / NZ・オーストラリア
アルファ酸
6.5–8.5%
香り
ライム、フローラル、スパイシー
スタイル
ピルスナー、ウィットビール、セゾン
代替候補
コハツ、サフィア、モトゥエカ

ウィラメット

Willamette

イギリスのファグル(Fuggle)を親に持つ1976年リリースのアメリカンアロマホップ。穏やかなフローラルとウッディなアロマはイングリッシュスタイルからアメリカンスタイルまで幅広く使える。ビタリングよりもレイトアディションやドライホッピングに適する。

産地
アメリカ / アメリカン
アルファ酸
4.0–6.0%
香り
フローラル、ハーバル、ウッディ、スパイシー
スタイル
ペールエール、ESB、アンバーエール、ポーター
別名・検索語
ウィラメット、Willamette hop、ウィラメットホップ、ウィラメット川
代替候補
マウントフッド、リバティ、デルタ

ゼウス

Zeus

CTZ(Columbus・Tomahawk・Zeus)として知られるホップ群の一品種。15%超のアルファ酸を持つ代表的な高ビタリングホップで、強烈なブラックペッパー感と樹脂系アロマが特徴。ダブルIPAやインペリアルスタウトにパンチのある苦味の基盤を作るのに重宝される北米商業醸造の定番。

産地
アメリカ(ワシントン州) / アメリカン
アルファ酸
14.0–17.0%
香り
ブラックペッパー、樹脂、ハーバル
スタイル
IPAビタリング、インペリアルスタウト、ダブルIPA
代替候補
ナゲット、ウォリアー、ブラボー